日常を生活していて「神様 そりゃないよ」と思う出来事・災害・事件などは様々ある訳だが、別の意味で「神様 そりゃないよ」と思う話があったので紹介したい。
みんなも知っているアニメ「まんが日本昔ばなし」は私も好きでよく観るんですが、そこには神様・仏様がよく登場する。
多くの神様・仏様は、徳の高い行いをもたらしてくれるのだが、中には「それおかしいだろ(笑)」と思うような神様・仏様も居る。
ちなみに日本は多神教であり、日常の様々な場所に八百万神(やおよろずのかみ)が宿っている。
まんが日本昔ばなしは日本の道徳心が詰まった良作であり、「善い行いをしている人には福が来る」「悪い事をする人には必ず罰が当たる」といった話が定番である。
しかし、どう考えても「おかしい話」が中には存在する。
愛宕山(兵庫県丹波篠山市)の麓に住む鍛冶屋の話。
愛宕山には火の神様が住んでおり、火事になった際「はよ火を消してえな。」と願(がん)をかけると、火を消してくれる神様。
その代わり、3年以内に「願(がん)すまし」をしなければならい。
「願(がん)すまし」とは、多分お礼参りのことだと思われる。つまり、愛宕山に登ってお礼参りをしなければならない。
鍛冶屋の権兵衛さんは、家が火事になってしまった際に、「愛宕さん、はよ火を消してえな。」と願をかけたところ、その火事はみごとに消えたという。
しかし権兵衛さんは、3年以内の「願(がん)すまし」を怠った。
そして4年目、
怒った火の神様が、権兵衛さんの家を放火しに来る。(坊さんの姿に化けて)
「いやおかしいだろ(笑)」
それに焦った権兵衛さんは、急いで愛宕山に登ってマッハで願すましを終えると、家は棟(屋根の頂上)だけ放火されて鎮火した。
鹿児島の伊集院の村外れに住む夫婦の話。
農家の吉蔵夫婦は、田んぼで稲を育てていたが、5月・6月になっても一向に雨が降らず、日照りで田んぼはカラカラになっていた。
これでは食っていけない吉蔵夫婦は、毎日山向こうの谷川に水を汲みに出かけ、一生懸命田んぼに水やりを行うが、焼け石に水状態。村人も毎日雨ごいを行うが、一滴も雨は降らなかった。
それもそのはず、実は田の神様が水止め工作を行っていたからだ。
田の神様の言い分はこうだ。
村人たちが田の神を粗末にし、花も餅も供えず草刈りもしてくれない。
なので雨の神様に頼んで雨を降らせないようにした。
「いやおかしいだろ(笑)」
それを夢枕で知った吉蔵どんは、田の神様を清掃し、団子をお供えして謝罪を行った。
田の神様へのお参りを続けること7日目の夜、ようやくそれは訪れた。
待ちに待った雨が降り、田んぼは息を吹き返した。
タイトルからして吹く。(笑)
京の大仏さんと奈良の大仏さんが、一緒に伊勢参りに行く話。
伊勢参りの道中、腹が減ったので蕎麦屋に立ち入る大仏様。
二人の大仏様は、蕎麦を食い終わった後、お金を持っていない事に気が付く。
そして蕎麦屋の店主の目を盗んで逃走を図る。
「いやおかしいだろ(笑)」
しかし逃走に失敗、店主に捕まる。
2人はコツコツお金を返すと約束し、店主に許される。
(その後、きちんと返したそうだ)
世の中には、とんでもねぇクズ(神様・仏様)も居るもんだ。。
しっかり逃走に失敗するところが、道徳アニメのクオリティ。逃走に成功していたら、大仏二人は飯代をしっかり返していただろうか。あまり詮索は不要である。