戦国時代のお宝 ~宝物、茶器~
戦国時代の宝物、茶器

前ページでは、戦国時代の有名な「名刀、名槍」について紹介させていただきました。本ページでは、有名な「宝物、茶器」について、エピソードを交えて紹介したいと思います。

宝物、茶器

蘭奢待(らんじゃたい)


正倉院

蘭奢待(らんじゃたい)とは、香木(こうぼく)の名前です。香木とは、字の通り「香りのする木」のことです。香木に関してはあまり詳しくは知らないのですが、東南アジアとの交易によって、仏教文化とともに日本にもたらされたとされています。

蘭奢待は、正式名称は黄熟香(おうじゅくこう)と呼ぶそうです。蘭奢待については、大河ドラマ「秀吉」の一幕で出てきたときに初めてその名を知りました。当時はインターネットが一般にまで広く普及していなかったので、今で言う「ググる」という行為が出来なかったので、蘭奢待が何なのか知らないまま結構な時間を過ごしました。

大河ドラマ「秀吉」では、たしか織田信長が本能寺の直前に千宗易(のちの千利休)と会見したときに、「蘭奢待、そちに預ける!」みたいなことを言っていたと思います。名前の響きかカッコ良くて、何なのか分からないながらも名前だけは覚えていました。

蘭奢待は巨大な香木で、時の権力者が一部を切り取る行為を行っています。室町時代には3代足利義満、8代足利義政などが切り取っており、安土桃山時代には織田信長が、明治時代には明治天皇がそれぞれ切り取っています。

おそらく、蘭奢待が欲しいというよりも、「切り取る」という行為自体に意味があり、信長の場合は権力の象徴として切り取る行為を行ってのではないかと思います。のちに明治天皇も切り取っていることからも、明治天皇もまた、権力の象徴として利用しているような印象を受けます。

信長は無理やり切り取ったらしいですが(笑)。

平蜘蛛(ひらぐも)

平蜘蛛(ひらぐも)は茶器の中でおそらく一番有名な茶器でしょう。

平蜘蛛(ひらぐも)は織田信長が、のどから手が出るほど欲しがった茶器のことで、松永久秀が所有していたことで知られています。松永久秀にとっても、平蜘蛛が大切な茶器であることは同じで、決して信長に譲ることはありませんでした。

松永久秀は、数々の歴史ファンから愛されている武将です(笑)。腹は真っ黒だけど、愛される悪役というか、なぜか憎めない人物です。機会があれば、また松永久秀についても紹介したいと思います。

平蜘蛛の名前の由来は、蜘蛛が地面に這いつくばったような姿に似ているところから来ています。大和の国を治める高い器量を評価され、信長に重用された松永久秀ですが、信長が窮地に立たされる度に何度も裏切り、最後には織田軍に攻めたてられ、居城の信貴山城にて平蜘蛛と一緒に爆死したとされます。

信長に平蜘蛛を取られるくらいなら、自分もろとも破壊してしまおうと考えたのでしょう。